鴻雁来(こうがんきたる)は七十二候のひとつ(寒露初候)で、現在行われている「定気」法では、太陽の視黄経が195度になった時を言います。毎年だいたい10月7日〜10月9日頃に来て、その後約5日間がこの候の時期となります。
宣明暦では「鴻雁来賓」、貞享暦では「棗栗零」、宝暦暦・寛政暦では「鴻雁来」、略本暦では「鴻雁来」と記載されています。
なお、これは初候ですので、寒露と同じ日時になります。
前の七十二候は水始涸、次の七十二候は菊花開です。「鴻」も「雁」も「ガン」(別名かり)。清明次候の鴻雁北と対になっています。北方からガンが渡来するということ。なお、この句は貞享暦・寛政暦・略本暦では寒露初候ですが、宣明暦では白露初候になっていて1ヶ月も違います。ただし宣明暦でも寒露初候は「鴻雁来賓」となっているので、どの程度を「来る」と見るかの違いでしょうか。どこの世界にも気の早い者は居ます。
二十四 節気 | |
雑節 | |
五節句 | |
七十二候 | 初春 東風解凍 黄鶯見完 魚上氷 土脈潤起 霞始靆 草木萠動 仲春 蟄虫啓戸 桃始笑 菜虫化蝶 雀始巣 桜始開 雷乃発声 晩春 玄鳥至 鴻雁北 虹始見 葭始生 霜止出苗 牡丹華 初夏 蛙始鳴 蚯蚓出 竹笋生 蚕起食桑 紅花栄 麦秋至 仲夏 螳螂生 腐草為蛍 梅子黄 乃東枯 菖蒲華 半夏生 晩夏 温風至 蓮始開 鷹乃学習 桐始結花 土潤溽暑 大雨時行 初秋 涼風至 寒蝉鳴 蒙霧升降 綿柎開 天地始粛 禾乃登 仲秋 草露白 鶺鴒鳴 玄鳥去 雷乃収声 蟄虫坏戸 水始涸 晩秋 鴻雁来 菊花開 蟋蟀在戸 霜始降 霎時施 楓蔦黄 初冬 山茶始開 地始凍 金盞香 虹蔵不見 朔風払葉 橘始黄 仲冬 閉塞成冬 熊蟄穴 鮭魚群 乃東生 麋角解 雪下出麦 晩冬 芹乃栄 水泉動 雉始鳴 款冬華 水沢腹堅 鶏始乳 |