御利益別神様案内

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以前の東京のオフで、初詣案内に御利益(ごりやく)別の神社案内をしてくださいよ(^^)などと言われたのですが(^_^;; 全国には何万という神社がありますので、それを全部カバーするのはとうてい不可能で(^_^;; まぁこういう神様がこういうことの担当ですよ、くらいの話をしましょう。その神様のいらっしゃる神社は各自お近くの神社を探してください(^_^)

交通安全

交通安全は現代では主に自動車なのですが昔は船ですね。ですから海上交通の守護神が現在は自動車事故から守ってくれる神様として大忙しです。最近はだいたい年間に交通事故の死者数が数千人出ています。年末・年始は、疲れている上にラッシュ、お酒と事故が多くなりがちです。みなさん神様に頼りっぱなしではなく、気を付けましょうね(^^)

というわけで、交通の神様といえば、住吉の三神を祭る住吉神社(大阪・山口・博多に本社があります)、宗像(むなかた)三女神を祭る宗像神社(福岡県福津市が本拠地)、綿津見(わたつみ)神を祭る綿津見神社(海神社とも書く。福岡県の志賀島が本拠地)、金比羅(こんぴら)様を祭る金比羅神社(香川県琴平町の金刀比羅(ことひら)宮が本拠地)、などが有名です。

夫婦円満

こういう目的にはやはり夫婦の神様ですね。一番強力なのは猿田彦(さるたひこ)神天宇受売(あめのうずめ)神を祭った神社です。色々な名前の神社になっているのですが、この両神は道祖神(どうそしん)と同一視されていますので、塞の神神社といった名前になっているケースもあります。例えば長崎県壱岐島の塞神社などは強力そうです。猿田彦神を祀る神社としては三重県の椿大神社(つばきおおかみやしろ)などが有名です。また天宇受売神を主として祭る神社としては京都の大田神社なども有名です。

そのほか、伊弉諾(いざなぎ)・伊弉冉(いざなみ)両神を祭る神社も夫婦円満に御利益があります。これもいろいろな神社がありますがたとえば滋賀の多賀大社などがあります。

仏教系では愛染明王と聖天(歓喜天)があります。一般に明王系の仏様は明妃を抱いている歓喜仏のものが(実は)よくありますが、こういう仏様は概して秘仏になっていてめったに御開帳されないようです。しかし夫婦円満にはそうとう強力です。聖天はインド名のガネーシャも有名ですが、象の頭の神様ですね。やはり猪頭の観音様と抱き合っている仏像がしばしばあります。

ただし愛染明王や聖天は少々強力すぎますので、ご用心を。

子宝・婦人病

子授けや婦人病の治癒に御利益があるのは淡島様です。淡島神社(お寺の中にある時は淡島堂)も全国的にありますが、その総本社は和歌山県の加太神社、またルーツは鳥取県の粟島神社です。淡島様は少彦名神とも、また住吉明神の奥様ともいわれています。なお、淡島神社は多くはどこかの神社・お寺の境内の摂社・堂になっています。地図では見つけられませんので、地元で詳しい方に聞いてみてください。

安産・子育て

安産や子育てに御利益があるのはまず鬼子母神(きしぼじん・きしもじん)、それから子安観音(→観音菩薩)、子安神社などがあります。一般に西日本は子安観音が多く、東日本は子安地蔵(→地蔵菩薩)が多いと言われます。

また鬼子母神はユーモラスな鬼女の像がシンボルですね。しかし天女形の鬼子母神像もあります。全国的にありますが東京入谷の鬼子母神は「恐れいりやの鬼子母神」という言葉で有名ですね(^_^) 子安神社は富士山の神様でもある木花咲耶姫(このはなさくやひめ)が祭られています。

病気平癒

病気に効き目のある神様というとまずは薬師如来です。日本では一般にゼロをプラスに転じるのには神様系を使いますがマイナスをゼロ以上にするのには仏様系を使うように思います。お地蔵様お不動様も強力です。観音様も効きます。それから日蓮上人も病気平癒にもの凄い効き目があるとされます。なお、病気平癒のお参りをしたら、後でお礼もしっかりしておきましょう。

学業・試験合格

これは何といっても天神様です。菅原道真公が学芸に秀でていたため、受験シーズンになると太宰府天満宮・北野天満宮などはものすごい数の受験生でごったがえします。道真公を祭るのは全国の天満宮・菅原神社です。ほか「三人寄れば文殊の知恵」の文殊菩薩様も学業には効き目があります。文殊菩薩といえば「高知」という名前の語源になった高知市五台山の竹林寺などはその聖地ともいえます。

延命・安寧往生

延命・健康、それに楽に往生するのに霊験があるのはやはり阿弥陀如来(あみだにょらい)観音菩薩(かんのんぼさつ)でしょう。阿弥陀如来は西方浄土の教主で死に関することを司ります。またお不動様も強力です。

芸能・お稽古事

芸に関することを司るのは、まず、天宇受売神(あめのうずめのかみ)、仏教系では弁天様です。弁天様はインドではサラスヴァティ。ビーナをつまびく学問・知恵・弁舌・音楽・芸術の神様です。日本ではビーナが琵琶になっています。また、宗像三女神の一人市杵島姫とも習合されています。

五穀豊穣

農業の神様といえば、まずは田の神ですが、稲俵の上に乗り福袋をかついだ大黒様(だいこくさま)も重要です。この大黒様はインドの大黒天(だいこくてん−マハーカーラ:シヴァ神の分霊)と日本の大国主神(おおくにぬしのかみ)が習合したものです。また大黒様とペアの恵比須(えびす)様も信心されています。

豊漁

豊漁の方がその恵比須様の担当です。恵比須様は海からやってきた神様ですので、豊漁をもたらしてくれる神様ということになりました。また恵比須−海老主という言葉の連想もあるでしょう。海の神様でも住吉の神や綿津見神は海上交通ですが、恵比須様は漁業になります。

商売繁盛

商売繁盛となると、恵比須・大黒のペアや弁天様も活躍しますが、定番はお稲荷様です。京都伏見稲荷を中核として、全国に広がりデパートの屋上には必ずいる神様で、日本の神社の総数の15%程度が稲荷神社であるとも言われます。また金比羅様も商売を支援してくれる神様です。

金運・出世

金運とか立身出世といった現世利益に御利益のある神様はまず観音様です。それから弁天様に歓喜天、毘沙門天、大黒天といったインド系の神様が御利益が強力なようです。毘沙門天や大黒天は本来戦神ですので威勢がいいですね。上杉謙信が毘沙門天の「毘」の文字を印にしていたのは有名です。

火災防止

火を避けるものとしてはまずは火炎に包まれた明王・不動明王、それからやはり火を操る雷神様・秋葉様・愛宕様、それから火山関係で三島明神を祭った三島神社なども御利益があります。

家内安全

家の中をまもってくれる神様としては皇祖神であり日本の氏神ともいうべき天照大神(あまてらすおおみかみ)、天皇家の母方の祖先神として宮中にも祭られ、えびす様としても信仰されている事代主神(ことしろぬしのかみ)、そして家の守り神である竃(かまど)の神、そして先祖代々の霊を守護する阿弥陀如来などがあります。竃神は別名・三宝荒神(さんぽうこうじん)ともいい、よく台所などにお札が貼られています。

また素戔嗚神(すさのおのかみ)櫛稲田姫(くしいなだひめ)の夫婦神も幽界の王として家内を安全に護ってくれます。素戔嗚神を祭るのは関東一円の氷川神社、東日本の津島神社、西日本の祇園社(八坂神社)、黒潮流域に分布する熊野神社などです。

厄除け

厄を避ける神様としては、まずは若宮様があります。それから明王系の不動明王や孔雀明王なども強力です。孔雀明王は孔雀が蛇を食べることから毒を除く神様として信心されています。それから愛宕(あたご)様もこの方面では重要です。それから伝染病防止に昔から深く信心されていた牛頭天王(ごずてんのう)も厄除けの効果は強いです。牛頭天王は素戔嗚神(すさのおのかみ)と同一視され八坂神社・祇園社・津島神社に祭られています。


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