久留米水天宮祭(8.5-8.7)

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毎年8月5日から7日まで福岡県久留米市の水天宮で水天宮夏祭りが行われます。これに合わせて全国の他の水天宮(埼玉県寄居町など)でも同時期に夏祭りが行われるところがあります。

この久留米の水天宮が全国水天宮の総本社です。水天宮は基本的には水神であり、水に関することとして、漁業・海上交通・水商売、そして安産の守り神となっています。一応御祭神としては、天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)と、平家ゆかりの安徳天皇・建礼門院(安徳天皇の母)・二位尼(安徳天皇の祖母)があげられています。

神社の縁起によれば壇ノ浦の合戦で安徳天皇・二位尼は実は海に沈まず、建礼門院とともに筑後に逃れたものの、この地で天皇が亡くなってしまったとします。この時、建礼門院に付き従ってきた伊勢という官女が夢の中でここに水天宮を祀るようお告げを受け、それに従って宮を建立、神楽を奏上したのが起源であるとのことです。

史実では建礼門院は源氏の兵に保護されて京都大原で余生をすごすことになりますが、侍女の中には九州に逃れたものも多数あったものと思われます。この水天宮設立者の伊勢という人はそういった人の中の一人だったのでしょうか。安徳天皇生存説はあちこちにありますが、ここ水天宮のものと大分・宇佐神宮のものはその代表格かも知れません。

なお、久留米市は世界のブリヂストンの城下町。神様関係ではこの水天宮と、もうひとつ古代の聖地に立つ高良大社(こうらたいしゃ)が有名です。かつて大和朝廷を揺るがした磐井の乱の最終決戦の地であり、また卑弥呼で有名な邪馬壹国の候補地が近辺に多数あります。ここは古来より九州の交通の要所でもあり、戦後アメリカ軍が進駐してきた時にも、アメリカ軍は九州では最初にこの久留米の地を確保しました。


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