興福寺文殊会(4.25)

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毎年4月25日には、奈良の興福寺で「文殊会」が行われます。文殊菩薩にあやかり知恵が授かりますようにと、多数の幼稚園児らが烏帽子姿や花笠姿、坊主姿など色々な衣装で浄教寺から興福寺まで練り歩きます。

興福寺は三面六臂の阿修羅像が有名で、皆さん一度は写真で見たことがあると思います。「アシュラ」といえば、よくここの像の写真は使われますね。ここは、千年の栄華を誇り、多くの摂政・関白・皇后を輩出した藤原一族の氏寺であり、法相宗の大本山でもあります。

興福寺縁起によれば、藤原氏の開祖である藤原鎌足が蘇我入鹿を討つことを祈願して釈迦丈六像と脇侍の2仏像を作ることを発願。その鎌足が亡くなった時に鏡王女の要請で山城に寺を作ったのが起源であるとされています。そして平城京が作られた時に藤原京にあった弘福寺に代わって平城京四大寺の一つとして移転してきたものです。

ここは本堂である「金堂」が3個あるという珍しい構成の寺(ただし西金堂は焼失)で鎌足発願の釈迦三尊像は中金堂にありますが、今回の主役文殊菩薩は東金堂(通常は休日のみ公開)にあります。

文殊菩薩は悟りの知恵を象徴する菩薩で釈迦如来の左の脇侍もつとめます。(右の脇侍は普賢菩薩)一般には右に知の剣、左に青蓮華を持って獅子に乗ります。興福寺東金堂のものは鎌倉時代の定慶作で鎧の上に衣を着ており、古くから学僧たちの祈願仏として崇拝されていました。この文殊会では稚児行列の他に小学生の書道展なども開かれます。


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