青柴垣神事(4.7)

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毎年、島根県美保関町の三保神社(島根半島の東端)では4月7日に青柴垣神事が行われます。祭りの中に秘儀に属する部分があり、全容は明らかではありませんが、国譲神話で、事代主神(ことしろぬしのかみ)が、国譲りに同意した後隠れてしまったという伝説に由来するものだといわれています。

事代主神はその神話のあと、イヅモ(出雲)→イヅ(伊豆)と移動して、伊豆諸島を出現させた上で三宅島の三島神社(現在は伊豆半島の三島市に移転)に落ち着くことになります。奈良県御所市の下鴨神社(誕生の地)・大阪府高槻市の三島鴨神社(結婚の地)・この島根の三保神社・そして伊豆の三島神社がこの神様の四大重要拠点です。

事代主神は皇室の(母方の)祖先神のひとつであり、宮中三殿の神殿にも祭られていますが、一般には「えびす神」と習合し、全国の恵比寿神社の御祭神にもされています。この青柴垣神事にしても、一般の観光案内などには、えびす様に新しいエネルギーを吹き込む神事、などといって紹介されています。

神事では前夜から潔斎をして神懸かり状態になったふたりの「頭人」を氏子たちで船まで運び、幕を張って外からは見えなくした船の中で、秘儀が執り行われます。従走する船の上で、笛や太鼓の楽が奏され、秘儀が終了すると、頭人たちは船からおりて神殿へと進みます。


(2004-04-07)

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