毎年3月30日から4月5日まで、奈良の薬師寺では花会式が行われます。
金堂の回りを多数の造花が飾り、最終日には鬼追いの行事が行われます。
薬師寺は天武天皇9年(680)天皇が皇后(後の持統天皇)の病気平癒を願って建立されたものです。実際の完成は持統天皇11年(697)でした。当時は藤原京にありましたが、平城京遷都に伴い、現在地に移されました。
何度も火災にあっていますが、唯一東塔のみが創建当時の姿をとどめています。その対となる西塔は昭和56年に再建され、現在は当時と同じ2つの三重塔に守られた形になっています。
この薬師寺の三重塔は独特の形式のもので、各層の屋根の下に裳階(もこし)が付いていて一見六重塔に見えます。これは各層の屋根が天武天皇を、裳階が持統天皇を表しており、二人の夫婦仲睦まじい様子を表したものだと言われています。