山形県の月山の麓、櫛引町の黒川地区では、毎年2月1〜2日に王祇祭(おうぎさい,別名・豆腐祭り)が行われます。ここは能の好きな方には有名なところのようですが、古い形の能を残している貴重な地区で、1976年には国の重要無形民俗文化財に指定されました。
お祭りでは氏神様の春日神社からご神体を上座と下座に迎えて、お祀りします。各座では3本の柱を扇形に設置して梵天の幣を付けます。そしてこの前で能が奉納されます。今年の演目については下記の櫛引町のサイトをご覧下さい。
http://www.town.kushibiki.yamagata.jp/cgi-bin/inf/info.cgi?cmd=one&id=10
黒川能は500年の歴史があるとされており、上座と下座とが毎年競い合う形で芸のレベルが維持されてきました。この地区で使用されている能装束は400点、能面は200個以上あるとのことです。