浄土真宗の開祖である親鸞聖人は、 弘長2年11月28日に亡くなりました。そこで東本願寺では毎年11月21〜28日に報恩講を行っています。また西本願寺ではこの命日が西暦に直すと1262年1月16日にあたるため、毎年1月9〜16日に報恩講を行っています。また全国の浄土真宗のお寺では本山より先に行うことになっているので、だいたい10〜11月頃に掛けて各寺の報恩講の日程を組んでいるようです。
法然上人、親鸞聖人らの最大の功績はそれまで一部の上流階級だけのものであった念仏を一般庶民に開放したことです。浄土真宗では親鸞聖人の33回忌の時から、聖人の威徳を偲び講を開いて、念仏を唱えたり、みんなで正信念仏偈を読んだり、また誰かが法話をしたりなどの行事をしてきていました。これが700年以上にわたり続いてきているのです。
正信念仏偈は親鸞聖人の「教行信証」の一部で、蓮如上人が日々のお勤めに取り入れたものですが、報恩講の時は普段とは違う特別な読み方をすることになっています。