姫初め(1.2)

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1月1日は静かに家で過ごし、せいぜい近くの寺社に詣でるくらいというのが基本ですが、2日には色々な仕事を始めますので、○○初めとか初○○ということばが多数あります。

 初荷・・・・・・初めての入荷(商業)初売り・・・・・初めての販売(同)鍬初め・・・・・初めての畑仕事(農業)初肥え・・・・・初めての肥料(同)初山・・・・・・初めての木の伐採(林業)船初め・・・・・初めての出漁(漁業)初魚・・・・・・初めての漁獲(同)織初め・・・・・初めての織り作業縫初め・・・・・初めての針仕事綯(ない)初め・・初めての藁打ち手斧初め・・・・初めての大工仕事鞴初め・・・・・初めての鉄打ち作業鍛冶初め・・・・初めての鍛冶作業鋳初め・・・・・初めての鋳造作業窯初め・・・・・初めての陶磁器窯焼き初彫り・・・・・初めての入れ墨彫り掃き初め・・・・初めての掃除書初め・・・・・初めての書道弾(はじ)き初め・初めてのソロバン弾(ひ)き初め・・初めての楽器演奏(琵琶・三味線・琴・鍵盤楽器)吹き初め・・・・初めての楽器演奏(笛・尺八・管楽器)打ち初め・・・・初めての楽器演奏(太鼓・鼓)舞い初め・・・・初めての舞踊謡い初め・・・・初めての謡曲生け初め・・・・初めての生け花初釜・・・・・・初めてのお茶初句会・・・・・初めての俳句寒稽古・・・・・初めての武道修練(古式泳法・柔道・剣道など)書き初めは仕事初めだったはずですが、現代では稽古はじめとしての要素が強くなりました。ふだん筆を持っていない人でもお正月のすがすがしい気分の中で墨をすり、半紙に筆でなにか言葉を書くというのもまたよいものでしょう。古くは書き初めした紙は小正月に正月の松飾りを焼く火(左義長)にくべて燃やし、その火が高く上がれば字もうまくなるといわれました。

さて、表題の「姫初め」ですが、古来より諸説があります。

もっともらしい説としては「姫飯(ひめいい)初め」だというもの。姫飯とは柔らかいご飯のことで、反対語は「強飯(こわいい)」つまり「御強(おこわ)」です。一般に節句にはおこわを食べるので、それが終わって普通の御飯に戻すのが姫初めとするもので、お正月の場合だけは餅から御飯に戻すことになります。

その他にも

 ・飛馬(ひめ)はじめだという説・・・つまり乗馬初め。・火水(ひめ)はじめだという説・・・火や水を使い始める日だという説

というのもあるのですが.....

通説としては、秘事(ひめごと)初め。つまり夫婦の交わりの初めということで、逆に言うと元旦くらいセックスはお休みしなさいということ。もっとも21世紀に突入と同時に突入?などという所も多々あったかも知れません。


(2001-01-02)

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