櫛の日

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9月4日はまたまた語呂合わせで「くし(櫛)の日」です。

日本で櫛がいつ頃から使われていたのかはよく分かりませんが飛鳥時代頃には既に使用されていたということです。日本の櫛は西洋の場合と異なり、単に髪をすくだけの「すき櫛」だけでなく、そのまま差して髪飾りとして使用できる「髪櫛」が発達したのが特徴的です。

櫛の材料となるのはツゲ、モッコク、ツバキ、などの硬い材質の木でしたが、近年では加工の手間のかからないプラスチック製のものがほとんどになっています。しかしツゲの櫛はやはりいいもので味わいがあります。

なお古い日本語では髪のことも「くし」といいます。これは現代でも「おみぐし」などといった表現で生き残っています。これは櫛を差すところだから「くし」と呼んだものだそうです。そういう意味では「櫛」と「串」は元々同じ言葉なのかも知れません。

櫛を使った占い?を2点。

一つは戦前の女の子たちがやっていたもので「かぬひもと」というのがあります。これは櫛の歯の数を「かぬひもと・かぬひもと」と数えていき、どこで終わったかで、「買った」「盗んだ」「拾った」「貰った」「取った」に割り当てるものです。この遊びがはやったころ女の子たちは櫛を買うとき一生懸命数えて「も」か「か」になるものを選んだということです。

もう一つ。古い占いで櫛占いというものがあります。一種の辻占いですが、歌う歌は次のようなものです。

  逢ふことを 問ふや 夕げの うらまさに つげの小櫛も しるしも見せなん

十字路に立って、結界を張り、この歌を3度歌ってから櫛の歯を3回鳴らし、通りを行き交う人々の声を聞いて物事を占ったのです。


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