駐車場の日(8.9)

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8月9日は語呂合わせで「パーク」から「駐車場の日」です。

近年都市部では駐車違反の取り締まりが強化され、駐車場の需要が高まっているともいわれますが、逆にこの駐車違反の取り締まり自体が自動車の購買意欲を落としているという指摘もあります。しかし、駐車場の無い店舗などに車で出かけると、どうしても一時的に路上駐車せざるを得なくなるわけで、商店街や繁華街などは、何とかして近隣に駐車場や駐輪場を確保して、来客が気持ち良く利用できるようにしてほしいものです。

日本語では自動車を個別に収納するものを車庫、集団で収納するものを駐車場と呼んでいます。英語だと前者がgarage, 後者がparking lot や Car park になるかと思いますが、屋根だけあって壁のないものを carport というなど、このあたりの言葉は多種あります。

歴史的には、車の所有者が自宅に設置する「車庫」が先行して発達したようです。特に初期の車は雨風から守る必要もありました。車を買えるのは最初は大金持ちに限られたので、彼らはかなり豪華な車庫を自宅の敷地内に建築したようです。そのうち中産階級の人たちも車を買えるようになると、いわゆるふつうの「ガレージ」が日曜大工的に作られるようになってきます。

「駐車場」が誕生するのは、町にある程度の車があふれてくるようになってからで、路上駐車されると交通の障碍になるというわけで、最初は使っていない畑とか、空いている倉庫などが駐車場として提供されていたのが、やがて車を置く利用が定常化して、正式な駐車場として営業されるようになっていきます。最初は1日いくらという料金体系が多かったようです。

1918年にはシカゴに世界初の立体駐車場がお目見えしました。5階建て自走式(斜面を車が自分で上り降りするもの)で、Hotel La Salle に併設されたものでした。日本でも1929年に東京で「丸ノ内ガラーヂ」という6階建ての自走式立体駐車場が出現しています。

機械式(タワー型)の立体駐車場は日本では1962年に日本橋高島屋に設置されたのが最初のようです。

機械式の場合、できるだけ狭い空間に多数の車を収納したいというのがあり、高さ制限が厳しくなる傾向があって、近年の背の高い車、幅の広い車を収納できないものが多くあります。最近、車を買う側は税金が安くなったこともあり3ナンバーの車を買う人が増えていますし、またアウトドア・ライフの人気からSUVの購入者も増えています。

しかしSUVは機械式どころか「1階が駐車場で2階が飲食店」という形式のお店の駐車場にも入れないことがありますし、3ナンバーの車はふつうの平面駐車場でも入場できないところが多数あって、駐車環境はひじょうに悪いです。

私も1年半前まで小型のSUV(テリオス)に乗っていましたが、ファミレスの駐車場に入れず、入口からバックして出て他の店を探すなどということをよくやりました。

しかしここまで大きな車が増えてきた中で、駐車場側も、多少料金を上げてでも、大きな車に対応せざるを得なくなっていくのではないでしょうか。この背景には、そもそも日本人の体格が40−50年前に比べて大型化していて昔の規格の車では狭くて乗り心地が悪いという問題もあるかと思われます。

知らない土地に出て駐車場を探すのは、なかなかたいへんなのですが、最近では大手の駐車場チェーンがインターネットで「現在空いている駐車場」をリアルタイムで表示してくれて、とても探しやすくなっています。

こういうのが将来的にはGPSを利用して、今いる場所から最も短時間で行けて空きのある駐車場、何分以内で行けて料金ができるだけ安い所、あるいは1日最大料金が設定されている所、などというのを探せるようになると、ひじょうに助かると思います。


(2010-08-09)

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