七夕にちなんだ記念日です。七夕と書いて「たなばた」と読んでいますが、本来は七夕は「しちせき」と読むのが正しく「たなばた」は「棚機」。織物に関するお祭りです。「しちせき」は中国から来たお祭りで時期的にかさなるため現在では両者が合体してしまっています。
「ゆかたの日」も織物のお祭りの日だからということで日本ゆかた連合会が1981年に制定したものです。
ゆかたは漢字では「浴衣」と書きますが、その漢字からも想像できるように元々はお風呂に入る時の服です。平安時代にこれを着て蒸し風呂に入っていたのが、後に夕方の外出着として定着していったもの。以前にも述べたように概して衣服の歴史というのはインナーがアウターに進化していくことが多いのです。「ゆかた」という言葉も元々は「湯帷子(ゆかたびら)」が略されたものです。
近年では和服を着れない人が増えている中、浴衣だけは簡単に着れることから人気が高く、特に夏の時期は花火大会や縁日などに浴衣を着て出かける人は多く、特に女性用の可愛い柄の浴衣は帯と草履とうちわとのセットで4000円〜2万円程度のものが多く店頭に並んでいるため、気軽に買えるということもあり、所有率もかなり高いものと思われます。近年は丈の短いミニゆかたもその可愛いさでヒットしました。
なお、ゆかたと似たものにじんべい(甚平)がありますが、帯で留めるものがゆかたで、帯を使わず紐で留めてしまうのが、じんべいです。