植物油の日(7.10)

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この記念日は語呂合わせ系なのですが、駅弁の日同様、わかりにくいもののひとつです。この心は 710 というのを180度ひっくり返すと OIL に見えるというところから来ています。日本植物油協会が1994年に制定したものですが、最近では1年に1度では寂しい?というので、毎月10日も植物油の日としているようです。

私たちがサラダなどの材料に使用したりまた炒め物や揚げ物に使用している食用油は、基本的にラードなどの動物性の油と、サラダ油などの植物性の油に分けられます。味の濃ゆさから動物性の油を好む人も若干はいますが、現在は健康ブームなどもあって、一般に植物性の油が好まれています。

植物性の油にもまた更に色々あり、ヨーロッパではオリーブ油が好まれるようですが日本人の胃腸には合わないようで、ヨーロッパ旅行に行ってオリーブ油で調理した料理をたべてお腹をこわす人もよくいます。またごま油は日本では中華料理に使うほかは香り付けにわずかに使うだけで常用はしません。だいたい日本では、なたね油・大豆油・コーン油・べに花油、あたりが人気があります。特になたね油と大豆油は安価なので、もっとも多く使用されています。植物油には他にひまわり油・米油・綿実油などもあります。

米油は良質な油ではあるのですが、日本国内では1968年のカネミ油事件でPCBが混入したのが米油(米ぬか油)であったため、それ以降、多くの消費者がこの油全体に対して心理的な拒否反応を持っており、スーパーの店頭などでは事実上販売不能な状態が続いています。そのため業務用以外ではほとんど使用されていないものと思われます。この拒否反応が消えるまではあと20年くらいかかるかも知れません。

一般にスーパーで販売されているサラダ油は、なたね油と大豆油を半々くらいにミックスしたものが多いのですが、最近多い大豆アレルギーの人などは大豆油もダメなので、なたね油100%の商品を求めているようです。

また健康ブームで油自体を体に良くないと信じ込んでいるような人もいるのですが、食べ物というのは基本的にバランス良くとるのが良いのであって、何かを過剰に摂取したり、逆に過小な摂取になったりするのは、よくありません。

植物油には美容に良いとされるビタミンEが豊富に含まれている上に、人間の生命の維持に不可欠な(体内で合成できない)必須脂肪酸も含まれています。油を完全に排除することは健康を害しかねないことです。

ただ、油ギトギトの料理などは、間違いなく健康によくないので、程度というものを知ることも必要でしょう。

天ぷらなどは基本的に本来の温度(肉類は180度、野菜類は160度)よりもずっと低い温度で揚げるとべとっとした仕上がりになり、油も多いですが、きちんと高温で揚げて、揚げたあとにきちんと油を飛ばしておけばカラッとした仕上がりになりますし、更にこれを天つゆに付けて食べれば、表面の油が天つゆの中に流れ出して取れてくれるので、かなりヘルシーな食べ物になります。

炒め物などは、きちんと表面に炭素の膜を作ったフライパンか、あるいは面倒ならフッ素加工したフライパンを使用すれば、それほど油を使わなくても素材がフライパンにこびりついたりしませんので、一般に料理の本に書いてある量の半分程度で料理すれば、あまり脂っこくない仕上がりになります。肉(特にバラ肉や挽肉など)を一緒にいためる場合は、その肉から出る脂の量も考えて加減すると良いでしょう。


(2004-07-10)

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