5月5日は「こどもの日」にちなんで、こどもたちにわかめを食べてもらおうということで「わかめの日」です。ちなみに11月15日は七五三にちなんで同様に「こんぶの日」になっています。
わかめは昆布目の海草の一種ですが、同じ昆布目でもこんぶと違い柔らかいのでそのまま食べることができ、日本や韓国では古来より貴重な栄養源として、親しまれてきました。元々は伊豆地方の原産だそうですが、現在では(日本の場合)北海道南部から鹿児島県薩摩半島までの地域で多数養殖されています。
おみそ汁の具として一般的で、わかめの入ったみそ汁を食べないと1日が始まらない感覚の方などもおられると思いますが、ミネラル分が豊富な上に高血圧を防止する成分なども含まれているとされ栄養的に素晴らしいものです。表面のぬるぬるした部分は食物繊維です。
わかめは1年草で、初夏頃にわかめの根本付近に形成される胞子草(めかぶ)から多数の胞子が泳ぎだし、岩に付着して発芽し配偶体となって、秋頃に受精して幼葉が生まれ、それが冬の間に成長して成葉となります。ですからわかめの収穫の時期はだいたい春先ということになります。
わかめは中心の茎の部分(茎わかめ)から左右に多数の葉が出ている形で大きさはだいたい1〜2m程度に成育するものが多いようです。ただそのサイズや形はその地域により結構なバリエーションがあります。わかめは海の中では茶色ですが採取して湯通しすると、鮮やかな緑色に変化します。
スーパーなどで見るのはだいたい塩蔵わかめと、それを水洗いして乾燥させたカットわかめですが、産直などでは生わかめが入手できる場合もあるようですし、海産物屋さんなどでは普通に塩蔵を経ていない素干の乾燥わかめが入手可能です。
海草が好きな人に言わせればカットわかめは加工のされすぎで風味が損なわれているというのですが、逆に塩蔵わかめや素干わかめは磯の香りが強すぎて嫌だという人もいるようですので、結局はそのあたりは好みで使えば良いのでしょう。
私も以前は塩蔵わかめを使っていましたが、水洗いして切ってから使わないといけないのと日持ちしないことで、最近は手軽なカットわかめばかりです。