スキー記念日(1.12)

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1月12日はスキー記念日です。これは明治44年(1911)1月12日新潟県高田市(現上越市)で日本で初のスキー講習会が行われたことを記念するものです。

このスキー講習会の講師はオーストリアのテオドール・フォン・レルヒ少佐。当時は1本ストックの時代です。現在上越市では毎年2月上旬にレルヒ祭りを行っています。

スキーにストックは2本というのが半ば常識化している現代では1本のストックでどう滑るんだ?と思われる方もあるかも知れませんが、雪国に住む方ならみなさんご存じのように、スキーでストックというのは別に絶対必要なものではありません。少なくともクリスチャニアができるレベルの人にとっては無くたって滑るのにそんなに困るものではありませんので、1本でも2本でも、そう関係無いというところでしょう。ただ彼が伝えたのはボーゲン系の技法であったようです。

スキーは元々は雪の上を歩くための技術として生まれたものと考えられ、おそらくは6000年くらい前から北方の地域で使用されていたものと思われます。この場合、平地ではスキーの2本の板を交替で前後させながら歩いていけばいいわけですが、斜面では「滑る」ことになります。もうひとつの技法であるジャンプについては有名な伝説があります。

その昔北方の国で囚人の刑罰として崖の上からスキーだけ履かせて突き飛ばし、無事転ばずに着地して下までそのまま到達できたら罪を許すというものがあったといいます。その本来は刑罰であったものを滑空のスリルを求めてすすんで練習する者か現れ、それがやがてひとつの競技として定着したというもの。18世紀の終わり頃にはこのジャンプの大会なども行われるようになったようです。

ジャンプや走行の技法が主としてノルウェーで発達したのに対し、斜面を滑っていく技法はその斜面がいくらでもあるアルプスの山の中で発達しました。そのため、現在でも前者をノルディック、後者をアルペンと言っています。

本来のスキーの形式というのはやはり歩きやすいように踵が上がるタイプのものですが、踵を固定したスキーで滑降時に方向転換する技法が発達した為、現在のように滑降用は踵固定で、レース用は踵が上がるという区分けが成立しています。

スキーの操作技術に関しては細かくいうと色々ありますが、初心者が講習で習うのはまずボーゲン。スキーを八の字に開いて、その傾きの調整により方向を転換するものです。これが中級者になるとスキーは平行線状にして、腰のバランスで(スケートと同じ要領で)方向転換するクリスチャニア(この名前はノルウェーの首都名から。現在この都市はオスロと改名されている)になりますので、滑っている姿を見ただけでバリバリの初心者は分かります。というこので、スキー場では基本的には初心者のそばには(突然転ばれたりすると怖いから)近寄らないようにしようという暖かい?配慮が暗黙の内に働きます。


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