神無月特集(4) 天の岩戸(あまのいわと)

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伊邪那岐の神がみそぎをして生れた三貴子について、伊邪那岐神は天照大神 には高天原を治めるよう、月読尊には夜の世界を治めるよう、須左之男命に は海を治めるように指示しました。

しかし須左之男命は泣いてばかりいて全く仕事をしません。伊邪那岐神がど うしたのだと聞くと、自分は母(伊邪那美神)のいる根の国に行きたいといい ます。伊邪那岐神が呆れて須左之男命を海から追放すると、須左之男命は姉 に別れを告げてから根の国に行くと行って高天原におもむきます。

ところがこの時の須左之男命の勢いが凄まじかったため、天照大神は須左之 男命が高天原を乗っ取りに来たのかと武装して待ち受け、須左之男命に対峙 して「何をしに来たのだ」と問いただします。

これに対して須左之男命は自分は単に別れを言いに来ただけで他意は無いと いいます。そして子供をもうけてその証を立てましょうということになり、 細かい話は省略しますが、須左之男命の十拳剣(とつかのつるぎ)から宗像 の三柱の女神(田心姫神・湍津姫・市杵島姫神)、天照大神の八尺勾玉(やさ かのまがたま)から天之忍穂耳命・天之菩卑能命・天津日子根命・活津日子 根命・熊野久須毘命の五柱の男神が生まれたため、須左之男命はこの誓約 (うけい)に勝ったことになり、高天原にしばらく滞在を許されます。

ところが、須左之男命は元々荒っぽい神である為、高天原滞在中にたんぼの 畦道は壊すわ、神殿に糞はするわ、乱暴な行ないを続けます。最初は天照大 神も弟のことだからいろいろとかばっていましたが、やがて天照大神の配下 の機織娘が須左之男命の乱暴のために事故死するに至って、とうとう機嫌を 損ねて、天岩戸(あまのいわと)に引き篭ってしまいます。

太陽神に隠れられてはたまりません。世の中真っ暗闇になってしまいました。
そこで困った神々は一計を案じ、岩戸の前に八尺勾玉をさげ、八咫鏡(やた のかがみ)をぶらさげて、天宇受売神(あめのうずめのかみ)がその前で踊 りを踊りました。その踊りが余りおかしかった為、居ならぶ神様はどっと吹 き出します。

その笑い声を聞いた天照大神は「いったい何事?」と少し岩戸を開けて様子 を見ようとしました。すると天宇受売神が「あなた様よりもっと尊い神様が いらっしゃったのです」といいます。そして天児屋命と布刀玉命が鏡をそば に寄せますと、そこに映った自分の姿が輝いて見えます。どんな神なのかと 思い、もう少しよく見ようと岩戸をもう少し開けますと、そこで控えていた 天手力男神(あめのたぢからおのかみ)がグイと天照大神の手を引いて岩戸 から引出し、布刀玉命(ふとだまのみこと)がサッとしめ縄を渡して中に戻 れないようにしました。かくして高天原に光が戻ったのです。

天照大神は現在伊勢神宮に祭られています。その時の八咫鏡も天皇家の三種 の神器の一つとして、そこに祭られています。八尺勾玉は皇居・剣璽の間に 祭られています。



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