お彼岸について

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春の彼岸と秋の彼岸

毎年、春分の日と秋分の日のことを民間では「お彼岸(ひがん)」といい、お墓詣りをして先祖の霊を供養したりします。

春分の日、秋分の日は毎年だいたい3月20日頃、9月23日頃に来ます。正確な日取りはここを参照して下さい。民間行事のお彼岸ではこの日をお彼岸の「中日(なかび)」といい、その前後一週間をお彼岸の期間として、最初の日を「彼岸の入り」最後の日を「彼岸の明け」といいます。1998年の場合は秋の彼岸は9月20日に入って23日が中日。26日が明けになります。

また、この時期にはぼた餅またはお萩を食べる習慣があります。

彼岸とは(仏教説)

彼岸とはその名の通り「岸の向こう」。その向こう岸とは悟りの世界のことです。サンスクリットではパーラミター(波羅蜜多)といいます。様々な苦に悩む煩悩の世界(此岸)に対する言葉ですが、日本の特に浄土系の信仰では一般に死後は阿弥陀如来の導きにより人は彼岸に渡ることができる、と考えられているため、既に彼岸の世界へ行った人たちを供養するとともに、まだ辿り着けずにいる人たちに早く向こうへ辿り着けるように祈る、というのがこの彼岸の仏事の趣旨となります。

お寺ではこの一週間法要を続けますし、また住職が檀家を回って各家庭でも法事を行います。歴史的には大同元年に早良親王の霊を慰めるため行われたのが最初とされ、平安時代以降続いて来ています。春分・秋分の時期にこの彼岸法要を行うのは、太陽が阿弥陀如来の浄土の方角である真西に沈むためであるといわれています。つまり阿弥陀浄土を観じるのに最適ですし、迷っている人にとっては太陽の方角が進むべき道ということになります。

彼岸とは(民俗説)

一方彼岸の語源は「日願」であるという説もあります。これは古来からある太陽信仰の系統のものです。

太陽信仰の側からも春分・秋分は太陽が真東から出て真西に沈むとともに昼と夜の長さが同じということで、これは非常に重要な節目でした。「日の願」ということばもあり、これから「日願」になったとも言われています。「日天願」と呼ぶ地方もあるそうです。

一般にこういった日本の行事というものは仏教と民間信仰が様々にミックスされているものです。

「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉もあるように、この時期が季節の変わり目になります。

春季皇霊祭・秋季皇霊祭

明治維新は政治的にも武家の政治を終焉させ近代民主国家への道を切り開くものでしたが、宗教界にも大きな変革を強要しました。その中心が江戸時代にキリスト教対策で重視されていた寺を排斥・弱体化させるとともに、明治維新の原動力の一つとなった国学の流れを汲む国家神道を樹立して、全国の神社を皇室に縁の深い伊勢神宮を頂点とするヒエラルキーに組み込もうと図りました。

この動きはいわば皇室の神道の普遍化を狙ったものともいえますが、そのため初期の段階では歴代の天皇の命日を全て新暦に換算した上で、その命日全てにお祭りをする、という企画が立てられました。

しかし。。。天皇といっても初代神武から、明治天皇の先代の孝明天皇まで121代に及んでいますので、これを全て命日のお祭りをするのは、実際やってみると非常にたいへんことでした。そこで明治政府は早々にこの方法に根を上げて、結局神武天皇の命日(4月3日)と孝明天皇の命日(1月31日)のみを残して、あとは民間でも先祖供養の日としている春・秋のお彼岸に春季皇霊祭・秋季皇霊祭としてまとめてお祭りすることになったものです。

春季皇霊祭・秋季皇霊祭は明治11年に祝日として定められ太平洋戦争の終わりまで続きました。戦後の春分の日・秋分の日は戦前のそういう趣旨は排除した上で、もともとの民間の先祖供養の日としての趣旨のお彼岸を復活させたものです。

※参考資料

明治3年制定祝日明治6年制定祝日昭和23年祝日
1月1日 元旦 1月15日 小正月 3月3日 桃の節句 5月5日 端午の節句 7月7日 七夕 7月15日 お盆 8月1日 田の実の節句(八朔) 9月9日 重陽の節句 9月22日 明治天皇誕生日 1月3日 元始祭  
1月5日 新年宴会 
1月31日 孝明天皇祭 2月11日 紀元節  
春分日** 春季皇霊祭 4月3日 神武天皇祭 5月28日 地久節 秋分日** 春季皇霊祭 10月17日 神嘗祭  
11月3日 天長節  
11月23日 新嘗祭  

**は明治11年制定 地久節は女学校のみ

1月1日 元日    
1月15日 成人の日  
2月11日**建国記念日 
春分日  春分の日  
4月29日 天皇誕生日 
5月3日 憲法記念日 
5月5日 こどもの日 
9月15日**敬老の日  
秋分日  秋分の日  
10月10日**体育の日  
11月3日 文化の日  
11月23日 勤労感謝の日

**は昭和41年追加 11月3日は明治節ではなく 日本国憲法公布記念日

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