太歳神(たいさいしん)

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こよみの読み方(45)八将神(1)

方違えの話が出てきた所で、現在の暦で言われているその他の方位神につい ても見ておきます。最初に八将神を見ます。八将神は後期の陰陽道で言われ るようになりました。俗説では、須佐之男神と稲田姫の間の八王子であると もされています。

■太歳神(たいさいしん)

太歳とは本来天空を木星と同じ速度で逆向きに11.86年で一周する仮想天体 のことです。しかし八将神の太歳神はそれとは無関係に12年で12方位を巡 るもので、基本的にはその年の十二支と同じ方位にいます。例えば卯年に は卯の方位、つまり東にいます。その年の全般を司るされ「歳の君」の異 名もあります。薬師如来の化身ともいわれます。

年の十二支 子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥 太歳の配置 子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥

太歳神は八将神の中で最大の吉神で、この神のいる方位は基本的に吉です。
ただし、元々木星に絡む神なので、この方位で木を切るのは凶です。逆に 木を植えたり、建物を建てたりするのは吉になります。

■大将軍(だいしょうぐん)

大将軍は本来は神様たちの軍事を司る長で、伝統的に帝の前では左に文官、 右に武官が控えたということから、太歳神のひとつ右側にいたとのことで す。つまり卯年なら辰の方位といったように、なっていたらしいです。し かし現在、大将軍は俗に「三年塞がり」といい、3年間同じ方位に留まる 配置になっています。

亥子丑の年 西の方角 寅卯辰の年 北の方角 巳午未の年 東の方角 申酉戌の年 南の方角

大将軍は太白(金星)に関連する神とのことで、金神と同様、荒々しい神と され、この方位で特に土を動かすことがよくないとされました。しかし、 さすがに3年もその方位を塞がれると不便なので、大将軍も金神と同様、 遊行してもらうことになります。その規則は次の通りです。

春の遊行 甲子日に東へ遊び、己巳日に本宮に帰る 夏の遊行 丙子日に南へ遊び、辛巳日に本宮に帰る 秋の遊行 庚子日に西へ遊び、乙巳日に本宮に帰る 冬の遊行 壬子日に北へ遊び、丁巳日に本宮に帰る 土用の遊行 戊子日に中央へ遊び、癸巳日に本宮に帰る

つまり、各季節の該当する五行の子の日に、その五行の方位へ遊行し、 5日後に本来の方位に戻るという訳です。なお、ここでの春・夏・秋・冬 とは、各々立春・立夏・立秋・立冬から各土用が始まるまでの期間です。

関ヶ原の合戦の時、徳川家康が9月1日に出陣しようとした時、参謀の一 人が、今年は子年で西の方位は大将軍が塞がっているので遊行する日まで 待った方がよいと進言したといわれます。しかし家康は「それなら自分が 大将軍になればよい」と言って構わず軍を出発させ、大勝利を収めました。


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