こよみの読み方(26)国民の祝日



国民の祝日は2021年現在16個あります。
元日 1月1日
成人の日 1月第2月曜
建国記念の日2月11日(*1)
天皇誕生日 2月23日
春分の日 3月21頃
昭和の日 4月29日
憲法記念日 5月3日
みどりの日 5月4日
こどもの日 5月5日
海の日 7月第3月曜
山の日 8月11日
敬老の日 9月第3月曜
秋分の日 9月23日頃(*1)
スポーツの日10月第2月曜
文化の日 11月3日
勤労感謝の日11月23日
(*1) 建国記念の日の日付は別途法律で定めることになっているが、実際には2月11日で運用されている。
(*2) 春分・秋分の日付についてはこちらを参照して下さい。

これを制定された年別に見てみましょう。

(1)昭和23年(1948年)7月20日「国民の祝日に関する法律」(法178)によって定められたもの9個。
元日 1月1日
古来からのお祭りですね。
成人の日 1月15日
由来がよく分かりません。GHQが決めたものです。あるいは小正月の民間行事で通過儀礼的婿いびりをする習慣のある地方が昔は多かったので、それから来たのかも知れません。
春分の日 春分日
春のお彼岸ですね。移動祝日ですので実際の日付は前年2月頃の官報に国立天文台の計算に基づいた予想日が掲載されるのをもって確定させます。
天皇誕生日 4月29日
まぁ国民の誕生日を代表でお祝いするようなものでしょう。昭和天皇は明治34年4月29日生まれ。
憲法記念日 5月3日
昭和22年の日本国憲法の施行を記念するものです。
こどもの日 5月5日
端午の節句です。
秋分の日 秋分日
秋のお彼岸。日程については春分日と同様の扱い。
文化の日 11月3日
これは昭和21年の日本国憲法公布を記念するものです。偶然にも明治天皇の誕生日でもあります。明治天皇は嘉永5年9月22日生まれですがグレゴリウス暦にすると1852年11月3日になります。
勤労感謝の日 11月23日
新嘗祭です。その年の実りを感謝する古来の式典の日取りを採用しました。

(2)昭和41年(1966年)6月25日の法86によって次の3つが追加され12個になりました(即日施行)。
建国記念の日 別途制定
凄まじい反対運動の為日程を国会で決めることができませんでした。日程は別途政令で2月11日、即ち戦前の紀元節(神武天皇即位記念日)の日付が当てられました。戦前の紀元節というのは神武天皇元年の元旦というのを、飛鳥時代の暦が神武天皇の頃から行われていたと仮定して!!逆算していった末に、その即位の日を太陽暦に換算したものです。
敬老の日 9月15日
聖徳太子がこの日に老人ホームを作った故事に基づくのだそうです。
体育の日 10月10日
昭和39年(1964年)の東京オリンピック開会式の日を記念したものです。

(3)昭和48年(1973年)4月12日法10(即日施行)により、振替休日の制度がスタートしました。

(4)昭和60年(1985年)12月27日法103により、国民の祝日にはさまれた日は休日とすることが決定しました(即日施行)。これは制定当初は、憲法記念日とこどもの日に挟まれた5月4日を休日とするものでしたが、後に年によっては敬老の日と秋分の日に挟まれた日が休日になるケースも発生するようになりました。

(5)平成元年(1989年)2月17日法5(即日施行)により、天皇誕生日が12月23日に移動し、従来の4月29日は「みどりの日」として祝日として残されることになりました。
これは昭和天皇が各地で植樹祭をしたりしたことにちなむものです。これでまた祝日が1つ増えて13個になりました。

(6)平成7年(1995年)3月8日法22(翌年1月1日施行)により7月20日が「海の日」となり国民の祝日は14個になりました。
これは明治9年に天皇が燈台視察船「明治丸」で東北地方を巡行した後横浜に無事到着した日にちなんで制定された記念日です。(なんのことだか ^^;;)


(7)平成10年(1988年)10月21日法141(平成12年(2000年)1月1日施行)により、成人の日と体育の日が次のように変更になりました。しかし体育の日などは10月10日が晴れの特異日であることが重要だったのですが.....

成人の日 1月の第二月曜 (8〜14日の月曜日)
体育の日 10月の第二月曜 (8〜14日の月曜日)

(8)平成13年(2001年)6月22日法59(平成15年(2003年)1月1日施行)により、海の日と敬老の日が次のように変更になりました。

海の日 7月の第三月曜 (15〜21日の月曜日)
敬老の日 9月の第三月曜 (15〜21日の月曜日)

(9)平成17年(2005年)5月13日法43号(平成19年(2007年)1月1日施行)により、4月29日を昭和の日とし、みどりの日を5月4日に変更しました。これで国民の祝日は15個になりました。

(10)平成26年(2014年)5月30日法43号(平成28年(2016年)1月1日施行)により8月11日を山の日とする。この日付が定められた経緯は不透明である。ただ最初は8月12日にしようとした所、1985年8月12日の日航123便の御巣鷹山墜落事故の日に祝日を設定するのはよくないという意見があり、前日の8月11日に設定された。

これにより2016年8月11日より「山の日」が祝日となった。これで国民の祝日は16個になった。

(11) 平成29年(2017年)6月16日法律第63号(天皇の退位等に関する皇室典範特例法)により、天皇誕生日は令和元年(2018年)5月1日以降、2月23日に移動された。この結果、2018年には天皇誕生日が無かった。

(12) 平成30年(2018年)6月20日法57号(平成32年(2020年)1月1日施行)により、体育の日はスポーツの日と改名された。2020年10月から適用された。


※2019-2021年は新天皇践祚・東京オリンピック開催のために変則的になった。この経緯については、下記参照。 2019,2020年の祝日について
2021年の祝日について

(13)今後について

昭和23年に国民の祝日を定める際、世論調査が行われた時、次のようなものも国民からの意見としてあげられていました。

お盆(8月15日), クリスマス(12月25日), ひな祭り(3月3日),母の日(5月第2日曜), メーデー(5月1日), 節分(立春の前日)

この時クリスマスとお盆は「特定宗教の行事だ」と言われてGHQから却下されたとのことです。ひな祭りは端午の節句と合わせて「こどもの日」とされました。しかし現在でも「お盆」や「ひな祭り」、そしてここには出てきませんが太平洋戦争開戦の12月8日などは祝日にして欲しいという声が強いようです。それらの声のある中、唐突に「海の日」が祝日になった経緯はどうも不可解です。

(1997/03/30)
(1999.06.16)
(2021.12.31 改訂)