こよみの読み方(25)宿曜・続



宿曜について、少し系統的なことを説明します。

基本的には宿曜というのは天球上での月の位置を示すものです。

この時、天球を27分割したか28分割したかによって、2種類の宿曜が発生しています。27分割はインド起源,28分割はメソポタミア起源です。(これはインドでは9という数字が、メソポタミアでは7という数字が重んじられたことによります)

またこの分割する時に、空間を純粋に27等分/28等分した流儀と、近くの星座の名前で表現したことにより、結果的に不等分が行われたものとがあります。インドでは一般に等分方式が発達しましたが中国では不等分方式が発達しました。

さらに、ここで計算法の問題が発生します。誰もがきちんと天体計算ができて、任意の時点の月の位置を計算できたらいいのですが、パソコンの普及した現代日本とは違って、昔あるいは今でも他の国などでは、そうそう簡単に月の位置は計算できません。

そこで、この月の位置を概略で計算する、簡易計算法が発達しています。また、一方ではもう計算することを断念して、だいたい28日周期だからというので、単純に28個の宿曜を永久に繰り返す方式も生まれました。

そういう訳で、宿曜には大雑把に言って6種類の方式があります。

a.27分割 等分方式(白道分割・黄道分割・赤道分割の3方式あり)
b.28分割 等分方式(同上)
c.27分割 不等分方式(境界線の決め方は流派による)
d.28分割 不等分方式(同上)
e.27分割 簡易計算方式(計算表は何種類かあるかも知れない)
f.28分割 永久単純循環方式

日本国内で市販されている運勢暦のほとんどは f 方式です。また、近年宿曜術を広く一般に知らしめた小峰有美子さんはe方式を採用しています。
小峰さんが使用している計算表は数百年前からインドで使用されていたものです。現代のインドでは一般にa方式を使う流派が多いようです。また、最近話題の風水で使用する羅盤には、d方式の目盛りが打ってあります。bやcを使用している流派もあるとは思いますが、あまりメジャーではないと思います。

小峰さんが使用している簡易計算表は、実際の月の動きと最大2日程度ずれることがあります。しかし、それが数百年間用いられ続けたということは、そのずれたものの方が、真の月の位置を使用する方式よりも当たるのかも知れません。

市販の運勢暦で使われている永久単純循環方式は、これは月の位置も何もあったものではありませんが、これも数百年続いているものですから、意外と使えるのかも知れません。

(1997/03/21)
(1999.06.11)