こよみの読み方(2)暦の歴史-1



太古の時代、人々は特に暑い日が続く時期と、特に寒い日が続く時期があることを経験的に知っていたでしょう。やがてその中でまめな人が、その暑さ寒さが一定の周期で訪れること、その周期と夜空の星の位置が連動していることに気付いたものと思われます。

かくして「年」という概念が生まれました。

また海で漁をする人々は、海の満ち引きが月(moon)の運動と連動していることに気付いたはずです。かくして「月(month)」の概念が生まれました。

年のはじめ、月のはじめをどこに取るかは、その地域によって色々な考え方があったようです。年初に関しては、例えばエジプトでは夏至の頃シリウスが日出の太陽が出る直前に東の空に輝き、その時期からナイルの洪水が始まるとして、夏至を年初にしました。またある地域では1年で最も太陽の高度が低い日・冬至を年初にしました。またある地域では太陽が真東から登る日・春分を年初にしました。月に関しては満月を月初にする立場と新月を月初にする立場がありました。

そういった中でしばしば見られたのは、現在の年・月の半分の長さを使う方式です。太陽が真東から昇る日は春分だけではなく秋分もそうなので、春分と秋分の両方が年初であるケースがありました。また新月・満月をそれぞれ月初として、月が育っていく1ヶ月と月が衰えていく1ヶ月が交互に来る、という考え方をしたケースもあります。この両方が組み合わさると1月15日で1年12ヶ月約180日という暦が行われていたことになります。

(時々これで1年90日という計算をする人がいるが間違えないように。ただし本当に1年90日という暦も存在したかも知れません)

日本の暦も昔はそういう暦であったという説があります。旧暦レベルでいえば、春と秋にお彼岸がありますし、1月が正月で7月が盆。神社の大祓は6月末と12月末に行われます。一般に半年ずれたところに似たような行事があるケースは多々です。そしてそれが日本書紀に出てくる古代天皇の長寿の秘密だ、といった説もあります。

週という単位は「月」が直感で把握するには長すぎることから、その細分化として生まれたもののようです。これは新月から上弦まで、上弦から満月まで、満月から下弦まで、下弦から新月までが、それぞれ約7日間であることから中東付近で2500〜3000年前くらいにできた比較的新しい概念のようです。

(1999.03.11)